百済昌王銘舎利龕
Information
- 遺物番号 扶余-004622
- 漢字名 百濟昌王銘舍利龕
- 国籍・時代 韓国-百濟
- 出土地 扶余郡扶余邑 陵山里寺址
- 材質 石-花崗岩
- 文様
- 銘文の内容 百濟昌王十三秊太歲在 丁亥妹兄公主供養舍利
- 用途 宗教 信仰-仏教
- 大きさ 高さ 74.0
- 指定区分 国宝第288号
- 参考図録 国立扶余博物館小図録(2011)
- 展示位置 第2展示室
扶余・陵山里寺跡の心礎石の上から発見された石造舎利龕である。
銘文が龕室前面と左右に刻まれており、百済・昌王13年(567)、王の妹である公主が舎利を供養するという内容である。昌王は泗沘に遷都した聖王の子であり、554年に王位を継いだ。銘文の丁亥年とは、西暦567年に該当し、この時、木塔の心柱を設置するために心礎石を立て、舎利龕を埋めたと考えられる。
舎利龕は長方形の花崗石の上面と左右の隅を削って丸くし、前面に舎利孔を設けた。舎利孔の入り口も上部を丸く削り、縁にそって段差を付けた。舎利孔の中からは遺物が発見されなかった。陵山里寺院跡は、王陵の陵山里古墳群と密接な関係があったと推定されてきた。王の妹の公主が供養した舎利龕が寺院跡から発見されたことにより、この寺院の性格が王室の発願によって建てられた寺院、とくに新羅との戦争で悲惨な死を遂げた聖王を追悼し、王陵を管理していた寺院であったことが推測できる。