百済金銅大香炉
Information
- 遺物番号 扶余-005333
- 漢字名 百濟金銅大香爐
- 国籍・時代 韓国-百濟
- 出土地 扶余郡扶余邑 陵山里寺址
- 材質 金属-金銅
- 文様 動物文-鳳凰文
- 銘文の内容
- 用途 社会生活-儀礼生活
- 大きさ 高さ 61.8, 最大径 19.0
- 指定区分 国宝第287号
- 参考図録 国立扶余博物館小図録(2011)
- 展示位置 第2展示室
香炉は香を炊き、不浄を清らかにするという意味を持つ道具である。扶余・陵山里寺跡の工房跡から発見された百済金銅大香炉は、一羽の鳳凰が香炉の頂にとまっている、神聖な形状となっている。蓋は柔らかい稜線が重なった峰々の形であり、神仙の世界を表現した山の形状の蓋には、峰の間に孔が開いており、香煙を外に出す役割を果たした。
山の形に香炉を形象化したのは、漢の時代から中国で多く製作された博山香炉の系統に由来する。博山は、道教の理想世界である仙人たちの住む山である「神山」を象徴している。博士香炉には山水を背景に、不老長寿の神仙と様々な動植物が表現される。
百済金銅大香炉には阮咸、縦笛、排簫、玄琴(コムンゴ)、鼓を演奏する五楽士や、神仙、禽獣、想像上の動植物などが描かれている。これらは木、岩、川など神秘な山水の景色とともに表現されているので、香炉の世界をより一層神秘で、かつダイナミックな、変化に富む作品にしている。